細菌が侵入したら

 前回、細菌が侵入したら、好中球が集合して駆除するという話をしました。ここで問題になるのは、どのように細菌にいる場所に好中球を集めるかになります。ここでは、その過程のはじめの話をします。

細菌に対して貪食細胞が集まる

 細菌が体内に侵入すると、細菌の周りにマクロファージ好中球といった細胞が集まります。これらの細胞は細菌を食べることができるため、貪食細胞と呼ばれます。好中球は大きさ15μmくらいでしたが、マクロファージは大きさ20-30μmと少し大きいのが特徴です。

マクロファージ

(Wikipediaより)

 細菌に対してどのように貪食細胞が集まるかというと、細菌が出す物質を検知して集まります(遊走、走化性)。細菌が出す貪食細胞を集まる物質をケモカイン(遊走物質)といいます。(貪食細胞が検知できない細菌がいてもよさそうなものですが、そういった場合はどうしているのでしょうね?)

とりあえず怪しい物質を貪食細胞は食べる

 ケモカインによって細菌に貪食細胞が集まり、細菌を食べます。とりあえず怪しげな物体があったら食べます。特異性はあまり高くありません。特異性が高くないので、この反応はあまり強くありません。(もし、反応が強すぎると、自分の体に必要なものも攻撃してしまうからです。)そのため、すべての菌をこの反応で倒すことができません。

 次に行うことは、細菌に対する特異性を上げて、猛攻撃を仕掛けることになります。貪食細胞が食べて、外敵だと判断した細菌に対する特異性をいかに上げるのかが次の課題になります。(貪食細胞が外敵だと判断する仕組みも気になりますが)

著者:安井 真人(やすい まさと)