電位
カテゴリ:電磁気学

力学でエネルギーを扱うことにより計算が簡単になる問題が多くありました。そこで、ここでは電場のエネルギーを計算できるようにします。電場のエネルギーを計算できれば、エネルギー保存則でエネルギーのやり取りを計算できるようになります。
電位の一般論
まず、電荷の質点が電場
中を移動する際に受ける仕事は
で定義されました。すると電荷が受ける力は
なので、
が電荷へ電場から与えられた仕事になります。ここで、
はそれぞれ時刻
での質点の位置とすると、運動方程式より得られた式
により右辺が
となります。よって、
が成り立ちます。ここで
と置き、位置を基準とした電位と呼びます。するとエネルギー保存則は
と書くことができます。
電位の重ね合わせの原理
電場は重ね合わせの原理が成り立つので
となります。ここでは点電荷の数で、
は点電荷
がつくる電場です。これより電位を計算すると
となり、電位においても重ね合わせの原理が成り立ちます。ここで、
です。点電荷の電位をそれぞれ計算して足し合わせれば、全体の電位が計算できます。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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