電磁気学のまとめとマクスウェル方程式

ピース

 これまで電磁気学において様々な法則を学んできました。結局、電磁気学は電荷、電場と磁場の相互関係を記述したものです。最後に、これらの関係性をまとめて終わりにします。

電磁気学の法則

 これまで学んだ法則を以下に並べます。

  1. ガウスの法則(電場):\displaystyle\int_{S}\vec{E}\cdot\vec{n}dS=\int_{V}\frac{\rho(x,y,z,t)}{\epsilon_{0}}dV
  2. ガウスの法則(磁場):\displaystyle\int_{S}\vec{B}\cdot\vec{n}dS=0
  3. アンペールの法則:\displaystyle\oint_{C}\vec{B}\cdot d\vec{r}=\mu_{0}\int_{S}\left(\vec{I}(x,y,z,t)+\frac{\partial\vec{D}}{\partial t}\right)\cdot\vec{n}dS
  4. ファラデーの法則:\displaystyle \oint_{C}\vec{E}\cdot d\vec{r}=-\frac{d}{dt}\int_{S}\vec{B}\cdot d\vec{S}

変数は、電場と磁場でこれらはそれぞれ空間3次元と時間1次元なので、8変数あります。そして、式も8つあるので、これらの式を使えば電場と磁場を計算できることになります。

マクスウェル方程式

  以上の積分方程式だと数値計算をする際に不便です。そこで、上記の式を微分形式で記述することを考えます。

ガウスの法則の微分形式化

 微分形式へ変換するには両辺の積分方式を揃える必要があります。ガウスの法則は、左辺が面積分、右辺が体積分になっているので、左辺を体積分に変換することにします。ベクトル解析という数学の公式を使えば、面積積分を体積積分へ変換することができます。すると

 \displaystyle\int_{V}\nabla\cdot\vec{E}dV=\int_{V}\frac{\rho(x,y,z)}{\epsilon_{0}}dV

となります。よって、

 \displaystyle\nabla\cdot\vec{E}=\frac{\rho}{\epsilon_{0}}

が得られます。磁場でも同様にして

 \nabla\cdot\vec{B}=0

となります。

アンペールの法則とファラデーの法則の微分形式化

 同様の発想で両辺の積分方式を揃えます。そのためにストークスの定理という数学の公式を使います。すると

 \displaystyle\int_{S}\left(\nabla\times\vec{B}\right)\cdot\vec{n}dS=\mu_{0}\int_{S}\left(\vec{I}+\frac{\partial\vec{D}}{\partial t}\right)\cdot\vec{n}dS

が得られます。よって、

 \displaystyle\nabla\times\vec{B} =\mu_{0}\left(\vec{I}+\frac{\partial\vec{D}}{\partial t}\right)

となります。同様にしてファラデーの法則は

 \displaystyle \nabla\times\vec{E}=-\frac{\partial\vec{B}}{\partial t}

となります。

マクスウェル方程式

 以上、微分形式をまとめると

  1. \displaystyle\nabla\cdot\vec{E}=\frac{\rho}{\epsilon_{0}}
  2. \nabla\cdot\vec{B}=0
  3. \displaystyle\nabla\times\vec{B} =\mu_{0}\left(\vec{I}+\frac{\partial\vec{D}}{\partial t}\right)
  4. \displaystyle \nabla\times\vec{E}=-\frac{\partial\vec{B}}{\partial t}

となります。これをマクスウェル方程式といいます。電磁場はこの方程式を解けばいいだけです。

著者:安井 真人(やすい まさと)