角運動量

角運動量

並進運動の際に運動量というのがあったのと同じように、回転運動においても角運動量というものが存在しています。

ここでは、この角運動量について解説します。

 

ドアのぶを回す際になるべく支点から離れた点でドアノブに垂直に力を入れれば回し易いことを説明しました。

その際に、トルク(モーメント)の概念が出てきました。

このトルクは位置ベクトル\vec{r}と力\vec{F}を使って

 \vec{T}=\vec{r}\times\vec{F}

と定義しました。

 

この式に運動方程式を使うと

 \displaystyle\vec{T}=\vec{r}\times\vec{F}=\vec{r}\times\frac{d}{dt}\vec{p},

 \displaystyle=\frac{d}{dt}\vec{r}\times\vec{p}・・・(1)

が得られます。

ここで、

 \displaystyle\frac{d}{dt}\vec{r}\times\vec{p}=\vec{v}\times m\vec{v}+\vec{r}\times\frac{d}{dt}\vec{p}=\vec{r}\times\frac{d}{dt}\vec{p}

を使いました。外積の場合は同じベクトルをかけると零ベクトルになります。

式(1)の\vec{r}\times\vec{p}\vec{l}と置くと

 \displaystyle\frac{d}{dt}\vec{l}=\vec{T}・・・(2)

となり運動方程式

 \displaystyle\frac{d}{dt}\vec{p}=\vec{F}

と似た式になります。

式(2)

 \displaystyle\frac{d}{dt}\vec{l}=\vec{T}

回転の運動方程式といい、\vec{l}を原点周りの角運動量と呼びます。

運動量は進行の威力のようなイメージで、角運動量は回転の威力のような感じです。

 

角運動量を計算する際、中心の位置を決めることは重要です。

例えば

角運動量が正

のように原点を設定すると角運動量はz方向へ正の値をとりますが、

角運動量が負

のように原点を設定すると角運動量は負の値をとることになります。

ただ、回転の運動方程式は原点の取り方にかかわらず成り立ちます。

著者:安井 真人(やすい まさと)