微分の公式

微分の公式

微分を簡単に計算できるように公式をいくつか導きます。

どういう公式かというと、関数の和や積を簡単に計算する公式です。

 これらの公式は微分の計算でよく使用するので、使えるようになっておきましょう。

微分の公式1「線形性」

まず

 \displaystyle\frac{d}{dx}\left(af(x)+bg(x)\right)

を計算します。ここでa,bは定数です。

 \displaystyle\frac{d}{dx}\left(af(x)+bg(x)\right)\\=\lim_{\Delta x\to 0}\frac{af(x+\Delta x)+bg(x+\Delta x)-af(x)-bg(x)}{\Delta x}\\=\lim_{\Delta x\to 0}a\frac{f(x+\Delta x)-f(x)}{\Delta x}+b\frac{g(x+\Delta x)-g(x)}{\Delta x}\\=a\frac{df}{dx}+b\frac{dg}{dx}

となるので、以下の公式が成り立ちます。

線形性

関数f(x),g(x)が微分可能で導関数がそれぞれ\displaystyle\frac{df}{dx},\frac{dg}{dx}となるとき

 \displaystyle\frac{d}{dx}\left(af(x)+bg(x)\right)=a\frac{df}{dx}+b\frac{dg}{dx}

が成り立つ。これを微分の線形性という。

ではこの線形性を使って問題を解いてみましょう。

 以下の微分を計算せよ

 \displaystyle\frac{d}{dx}(x+2x^{2})

 \displaystyle\frac{d}{dx}(x+2x^{2})\\=\frac{d}{dx}x+2\frac{d}{dx}x^{2}\\=1+2(2x)\\=1+4x

ここで、冪関数の微分公式

 \displaystyle\frac{d}{dx}x^{n}=nx^{n-1}

を用いました。(詳細はこの記事を参照

微分の公式2「積の微分」

先程は関数の和に関数公式でした。次は関数の積の微分

 \displaystyle\frac{d}{dx}f(x)g(x)

を計算します。すると

 \displaystyle\frac{d}{dx}f(x)g(x)=\lim_{\Delta x\to 0}\frac{f(x+\Delta x)g(x+\Delta x)-f(x)g(x)}{\Delta x}\\=\lim_{\Delta x\to 0}\frac{f(x+\Delta x)g(x+\Delta x)-f(x)g(x+\Delta x)+f(x)g(x+\Delta x)-f(x)g(x)}{\Delta x}\\=\lim_{\Delta x\to 0}\frac{f(x+\Delta x)g(x+\Delta x)-f(x)g(x+\Delta x)}{\Delta x}+\frac{f(x)g(x+\Delta x)-f(x)g(x)}{\Delta x}\\=\lim_{\Delta x\to 0}\frac{f(x+\Delta x)-f(x)}{\Delta x}g(x+\Delta x)+f(x)\frac{g(x+\Delta x)-g(x)}{\Delta x}\\=\frac{df}{dx}g+f\frac{dg}{dx}

となります。よって、以下の公式が得られます。

積の微分

関数f(x),g(x)が微分可能で導関数がそれぞれ\displaystyle\frac{df}{dx},\frac{dg}{dx}となるとき

 \displaystyle\frac{d}{dx}fg=\frac{df}{dx}g+f\frac{dg}{dx}

が成り立つ。

ではこの公式を使って問題を解いてみましょう。

次の関数を微分せよ。

 f(x)=(x+1)(x^{2}-2)

展開してから微分してもいいのですが、展開は面倒なので積の微分公式を使います。

 \displaystyle\frac{df}{dx}=1(x^{2}-2)+(x+1)2x\\=3x^{2}+2x-2

このように積の微分公式で簡単に微分を計算できます。

  • 微分には線形性がある:(af(x)+bg(x))’=af'(x)+bg'(x)
  • 積の微分はひとつづつ微分してたせばいい

著者:安井 真人(やすい まさと)