オイラーの公式

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 複素数へ実数を拡張することで、指数関数と三角関数にあるきれいな関係性があることを導けます。この関係性はオイラーの公式と呼ばれ、複素数を使用する場面で頻繁に使用します。ここでは、このオイラーの公式を、指数関数と三角関数をテイラー展開することにより導きます。

オイラーの公式を導く

 以前、微分のときにテイラー展開を紹介しました。テイラー展開とは関数をn次関数で近似する方法のことです。指数関数e^{x}、三角関数\sin x,\cos xをテイラー展開すると

 \displaystyle e^{x}=1+x+\frac{1}{2!}x^{2}+\ldots=\sum_{n=0}^{\infty}\frac{x^{n}}{n!},

 \displaystyle\sin x=x-\frac{x^{3}}{3!}+\frac{x^{5}}{5!}+\ldots=\sum_{n=0}^{\infty}\frac{(-1)^{n}}{(2n+1)!}x^{2n+1}\\\cos x=1-\frac{x^{2}}{2!}+\frac{x^{4}}{4!}-\ldots=\sum_{n=0}^{\infty}\frac{(-1)^{n}}{(2n)!}x^{2n}

となります。ここで、e^{ix}を計算すると

 \displaystyle e^{x}\\=\sum_{n=0}^{\infty}\frac{(ix)^{n}}{n!}\\=\sum_{n=0}^{\infty}i^{n}\frac{x^{n}}{n!}\\=\sum_{n=0}^{\infty}i^{2n}\frac{x^{2n}}{(2n)!}+\sum_{n=0}^{\infty}i^{2n+1}\frac{x^{2n+1}}{(2n+1)!}\\=\sum_{n=0}^{\infty}(-1)^{n}\frac{x^{2n}}{(2n)!}+i\sum_{n=0}^{\infty}(-1)^{n}\frac{x^{2n+1}}{(2n+1)!}\\=\cos x+i\sin x

となります。以上をまとめると以下のようになります。

オイラーの公式

関係式

 e^{ix}=\cos x +i\sin x

オイラーの公式と呼ぶ。

例えば、x=\piを代入すると

 e^{i\pi}=-1

となります。ネイピア数と円周率にはきれいな関係性があることがわかります。

著者:安井 真人(やすい まさと)