負の数の平方根

負の平方根

 複素数に実数を拡張することで、負の数の平方根を定義することができます。ここでは、負の数の平方根について学びます。負の数の平方根の導入により、2次方程式のあらゆる解を得ることができます。2次方程式の解についても解説します。

複素数の平方根

例えば-2のような負の数の平方根は

 i\sqrt{2},-i\sqrt{2}

の二通りが考えられます。実際に二乗すると

 \left(i\sqrt{2}\right)^{2}=i^{2}\left(\sqrt{2}\right)^{2}=(-1)2=-2,

 \left(-i\sqrt{2}\right)^{2}=i^{2}\left(-\sqrt{2}\right)^{2}=(-1)2=-2

となります。

負の平方根

a>0としたとき、\sqrt{-a}

 \sqrt{-a}=i\sqrt{a}

と定義する。

\sqrt{-a}=-i\sqrt{a}と定義していいのですが、i\sqrt{a}の方が自然な感じなのでこちらを採用します。このことから

 \sqrt{-1}=i\sqrt{1}=i\Leftrightarrow i=\sqrt{1}

となりこともわかります。

 二次方程式の解

さて、次に二次方程式の解の公式について考察します。二次方程式ax^{2}+bx+c=0の解の公式は

 \displaystyle x=\frac{-b\pm\sqrt{b^{2}-4ac}}{2a}

でした。実数の範囲では

 b^{2}-4ac\geqq 0

の範囲でしか解はありませんでしたが、複素数まで拡張すると

 -D=b^{2}-4ac<0

と置くと解は

 \displaystyle x=\frac{-b\pm i\sqrt{D}}{2a}

となりあらゆる実数a,b,cに対して解が求まることになります。

次の二次方程式を解け。

  1. x^{2}+x+1=0
  2. 3x^{2}+5x-1=0

(1)

解の公式を使って解いていきます。

 \displaystyle x=\frac{-1\pm\sqrt{1-4}}{2}=\frac{-1\pm i\sqrt{3}}{2}

(2)

 \displaystyle x=\frac{-5\pm\sqrt{25+12}}{6}=\frac{-5\pm\sqrt{37}}{6}

著者:安井 真人(やすい まさと)