三角比に関する問題

 ここまでの講義で三角比に関していろいろと解説してきました。しかし、一度にたくさん説明されても頭がパンクすると思います。そこで、ここでは三角比の復習としていくつか問題を解いていきます。三角比に問題を通して慣れていってください。

0^{\circ}\leq\theta\leq 360^{\circ}のとき、次の式を満たす\thetaを求めよ。

(1)\displaystyle\sin\theta=\frac{1}{2}

(2)\displaystyle\cos\theta=-\frac{1}{\sqrt{2}}

(3)\displaystyle\tan\theta=-\frac{1}{\sqrt{3}}

単位円をかくことで簡単に値を計算できます。単位円上の点が(\cos\theta,\sin\theta)となることをおさえておきましょう。

(1)\displaystyle\sin\theta=\frac{1}{2}

sinは単位円上のy座標になります。それが1/2なので

単位円

となります。また、さらに0^{\circ}\leq\theta\leq 360^{\circ}を満たす点が2点あることがわかります。直角三角形で、正三角形の半分なので

 \theta=30^{\circ},150^{\circ}

が答えになります。

(2)\displaystyle\cos\theta=-\frac{1}{\sqrt{2}}

同様にして単位円にかきながら解いていきます。cosは単位円上のx座標なので

単位円

となります。これは直角二等辺三角形で0^{\circ}\leq\theta\leq 360^{\circ}なので

 \theta=135^{\circ},225^{\circ}

が答えとなります。

(3)\displaystyle\tan\theta=-\frac{1}{\sqrt{3}}

tanの値が負なので、第二、第四象限の二点があるということがわかります。そして、

単位円

のように三角形の高さが1/\sqrt{3}となります。これは正三角形の半分の三角形なので

 \theta=150^{\circ},330^{\circ}

となります。

0^{\circ}\leq\theta\leq 360^{\circ}\displaystyle\cos\theta-\sin\theta=\frac{1}{2}のとき、\tan\thetaの値を求めよ。

\displaystyle\cos\theta-\sin\theta=\frac{1}{2}にはcosとsinという変数が2つあるので、一つに統一します。そのために

 \cos^{2}\theta+\sin^{2}\theta=1

という公式に先ほどの式を代入します。すると

 \displaystyle\left(\sin\theta+\frac{1}{2}\right)^{2}+\sin^{2}\theta=1\\\Leftrightarrow\left(\sin\theta+\frac{1}{2}\right)^{2}+\sin^{2}\theta=1\\\Leftrightarrow\sin^{2}\theta+\sin\theta+\frac{1}{4}+\sin^{2}\theta=1\\\Leftrightarrow 2\sin^{2}\theta+\sin\theta+\frac{1}{4}=1\\\Leftrightarrow 8\sin^{2}\theta+4\sin\theta-3=0

となります。2次方程式なので解の公式を使うと

 \displaystyle\sin\theta=\frac{-4\pm\sqrt{16-4\cdot 8\cdot (-3)}}{16}=\frac{-4\pm 4\sqrt{1-2\cdot (-3)}}{16}=\frac{-1\pm \sqrt{7}}{4}

が得られます。ざっくり値を計算すると

 \displaystyle\sin\theta=\frac{-1+\sqrt{7}}{4},\frac{-1-\sqrt{7}}{4}\approx\frac{1}{4},-\frac{3}{4}

となります。ではcosの方も計算します。すると

 \displaystyle\cos\theta=\pm\sqrt{1-\sin^{2}\theta}\\=\pm\sqrt{1-\frac{8-2\sqrt{7}}{16}}\\=\pm\sqrt{\frac{8+2\sqrt{7}}{16}}\\=\pm\frac{1}{4}\sqrt{8+2\sqrt{7}}\\=\pm\frac{\sqrt{7}+1}{4}

 \displaystyle\cos\theta\\=\pm\sqrt{1-\sin^{2}\theta}\\=\pm\sqrt{1-\frac{8+2\sqrt{7}}{16}}\\=\pm\sqrt{\frac{8-2\sqrt{7}}{16}}\\=\pm\frac{1}{4}\sqrt{8-2\sqrt{7}}\\=\pm\frac{\sqrt{7}-1}{4}

となります。二重根号の問題が出てくるので注意が必要です(二重根号の解説記事)。単位円でかくと

単位円

となります。つまり、4点

 \displaystyle\left(\frac{\sqrt{7}+1}{4},\frac{-1+\sqrt{7}}{4}\right),\\\left(-\frac{\sqrt{7}+1}{4},\frac{-1+\sqrt{7}}{4}\right),\\\left(\frac{\sqrt{7}-1}{4},\frac{-1-\sqrt{7}}{4}\right),\\\left(-\frac{\sqrt{7}-1}{4},\frac{-1-\sqrt{7}}{4}\right)

が候補になります。0^{\circ}\leq\theta\leq 360^{\circ}なので、上記の4点全て満たします。よって、

 \displaystyle\tan\theta=\frac{-1+\sqrt{7}}{\sqrt{7}+1},\frac{-1+\sqrt{7}}{-\sqrt{7}-1},\frac{-1-\sqrt{7}}{\sqrt{7}-1},\frac{-1-\sqrt{7}}{-\sqrt{7}+1}

となります。ここで公式\displaystyle\tan\theta=\frac{\sin\theta}{\cos\theta}を使いました。あとは分母を有理化したらおしまいです(分母の有理化)。よって

 \displaystyle\tan\theta=\frac{4-\sqrt{7}}{3},\frac{\sqrt{7}-4}{3},\frac{-4-\sqrt{7}}{3},\frac{4+\sqrt{7}}{3}

が答えです。

  • 単位円をかいて解が妥当か調べるようにする
  • cos2x+sin2x=1は意外と使える

著者:安井 真人(やすい まさと)