等比数列の和

金

 等差数列の和に公式があるように、等比数列の和にも公式が存在します。そこで、ここでは等差数列と同様に等比数列の和について計算していきます。

 等比数列の和を計算してみる

では、初項a_{1}、公比rの1からn項までの等比数列の和を計算します。

一般項は

 a_{n}=a_{1}r^{n-1}

であり、和は

 S_{n}=a_{1}+a_{1}r+\cdots+a_{1}r^{n-1}

となります。計算が難しそうですが

 S_{n}=a_{1}+a_{1}r+\cdots+a_{1}r^{n-1}\\rS_{n}=a_{1}r+\cdots+a_{1}r^{n-1}+a_{1}r^{n}

と並べると計算できそうです。実際に、両者を引けば

 S_{n}-rS_{n}=a_{1}-a_{1}r^{n}

となるので

 \displaystyle S_{n}=a_{1}\frac{1-r^{n}}{1-r}

が得られます。r=1のときは使えないので注意しましょう。

数列

1,2,4,8,16,…

の1から10までの和を計算せよ。

とりあえず

 S=1+2+2^{2}+\cdots+2^{9}\\ 2S=2+2^{2}+\cdots+2^{9}+2^{10}

と並べます。あとは引き算すれば

 S-2S=1-2^{10}=1-1024\\S=1023

となります。

【等比数列の和の威力】

等比数列の和は

 \displaystyle S_{n}=a_{1}\frac{1-r^{n}}{1-r}

でした。等比数列の和はrのn乗に比例します。nが小さいうちは等比数列の和は初項と対して変わりません。

しかし、nが大きくなると急激に上昇します。

これが等比数列の和の威力です。この威力を利用したのが金融です。例えば、あなたが100万円を年5%で貸しつけたとします。

一年経ったら100\times 1.05円、

二年経ったら100\times 1.05^{2}

と返してもらうお金が増えていきます。下の図は年1%、5%、10%と金利をした場合に返してもらうお金がいくらになるかを計算したものです。

等比数列の威力

数年のうちは傾きが低いのですが、年がたつに従い傾きが大きくなります。つまり、早い段階でお金を高い金利で貸し付けることができれば有利となります。逆に言うと、

お金を借りるときは、なるべく金利を低くして早く返済することが重要です。

金融や投資などは学校では教わりません。しかし、お金に関する知識は人生の早い段階で身につけたほうが有利です。なぜなら、等比数列の和は年数の指数で効くからです。

 

著者:安井 真人(やすい まさと)