不等式

 これまで、等号「=」を含む式である1次方程式の解き方を解説してきました。次に不等号「>、<、≧、≦」を含む式である不等式の解き方を紹介します。

不等式の性質

 1次方程式では、両辺に同じ数を足したりかけたりしてときました。これと同様にして、不等式も同じ式を足したりかけたりすれば解けそうです。そこで、両辺に数を足したりかけたりしたらどうなるかを調べます。

足したらどうなるか

いま、

 1<2

という不等式があったとします。この不等式の両辺に「1」を足すと

 1+1<2+1\\\Leftrightarrow 2<3

となり成り立ちそうです。また、両辺に「-1」を足すと

 1+(-1)<2+(-1)\\\Leftrightarrow 0<1

となりこちらも成り立ちそうです。以上のことから、不等式A<Bと実数aに対して

 A+a<B+a

としていいということがわかります。不等式の両辺に実数を足したり引いたりしてもいい

かけたらどうなるか

 では、1<2の両辺に2をかけたらどうなるでしょうか?

 1\times 2<2\times 2\Leftrightarrow 2<4

となるので大丈夫そうです。では、「-2」をかけてみましょう。すると

 1\times (-2)<2\times (-2)\Leftrightarrow -2<-4

となります。「-2>-4」なので、この操作は誤りだということになります。また、「0」をかけると

 1\times 0<2\times 0\Leftrightarrow 0<0

となり誤りです。以上のことから、

  • 正の数を両辺にかけていい
  • 負の数をかける場合は、符号の向きを変える
  • 0の数はかけてはいけない

ということになります。

不等式を解く

では、以下の不等式を解いてみましょう。

(1) 2x+1>3-x

(2) -x+1<3x-9

(1)

 一次方程式と同じように左辺にx、右辺に定数を移行します。

 2x+1>3-x

 \Leftrightarrow 2x+1+x>3-x+x ←両辺にxをたす

 \Leftrightarrow 3x+1>3

 \Leftrightarrow 3x+1-1>3-1 ←両辺に-1をたす

 \Leftrightarrow 3x>2

 \displaystyle\Leftrightarrow x>\frac{2}{3} ←両辺に\displaystyle\frac{1}{3}をかける

(2)

同様にして、解いていきます。

 -x+1<3x-9

 \Leftrightarrow -x+1-3x<3x-9-3x ←両辺から3xをひく

 \Leftrightarrow -4x+1<-9

 \Leftrightarrow -4x+1-1<-9-1 ←両辺から1をひく

 \Leftrightarrow -4x<-10

 \displaystyle\Leftrightarrow x>\frac{5}{2} ←両辺に\displaystyle -\frac{1}{4}をかける

不等式の計算も基本的には1次方程式と同じで、負の数をかける際は符号の向きを変える点だけがちがうので、その点だけを注意しましょう。

著者:安井 真人(やすい まさと)