式の計算

男の笑み

 前回、文字式の表記方法について学びました。文字式を含む式の計算方法を解説します。はじめは慣れないかと思いますが、練習していくうちに計算できるようになります。がんばりましょう。

同類項

文字の部分がまったく同じ項を同類項といいます。たとえば

 2a+b-ab+4a-b

の同類項は

 2a4a

 b-b

となります。

分配法則

 文字式の計算では分配法則を使って計算します。分配法則とは

 ax+bx=(a+b)x=x(a+b)

という法則です。実際に数字を代入してみると

 2\times 3+4\times 3=6+12=18,\\(2+4)\times 3=6\times 3=18

となりたつことがわかります。分配法則を使えば先ほどの

 2a+b-ab+4a-b

 2a+b-ab+4a-b\\=2a+4a+b-b-ab\\=(2+4)a+(1-1)b-ab\\=6a+0b-ab\\=6a-ab

と計算できます。

次の式を計算せよ。

(1)x^{2}-3x+2x^{2}-1

(2)\displaystyle x+3-\frac{1}{2}(2+4x)

(3)\displaystyle \frac{x+1}{2}-\frac{x-1}{4}

(1)x^{2}-3x+2x^{2}-1\\=x^{2}+2x^{2}-3x-1\\=(1+2)x^{2}-3x-1\\=3x^{2}-3x-1

(2) 分配法則x(a+b)=xa+xbを使うと

 \displaystyle -\frac{1}{2}(2+4x)\\=-\frac{1}{2}2-\frac{1}{2}4x\\=-1-2x

となります。よって

 \displaystyle x+3-\frac{1}{2}(2+4x)\\=x+3-1-2x\\=x-2x+3-1\\=(1-2)x+2\\=-x+2

となります。

(3) 分数がきらた分母をそろえてまとめましょう。

 \displaystyle \frac{x+1}{2}-\frac{x-1}{4}\\=\frac{2(x+1)}{4}-\frac{x-1}{4}\\=\frac{2x+2-(x-1)}{4}\\=\frac{x+3}{4}

掛け算と割り算の計算

 では文字式における掛け算と割り算の計算について解説します。例えば以下の様な計算を行います。

 12a^{2}b\div 3ab

まず、割り算がきたら逆数にします。すると

 \displaystyle 12a^{2}b\div 3ab=12a^{2}b\times\frac{1}{3ab}=\frac{12a^{2}b}{3ab}

が得られます。あとは数の部分を約分して

 \displaystyle 12a^{2}b\div 3ab=\frac{12a^{2}b}{3ab}=\frac{4a^{2}b}{ab}

とします。最後に文字を約分すれば

 \displaystyle 12a^{2}b\div 3ab=\frac{4a^{2}b}{ab}=\frac{4aab}{ab}=4a

が得られます。

以下の計算をせよ。

(1) \displaystyle \frac{32ab}{c}\div\frac{20a^{2}c}{b^{3}}

(2) \displaystyle \frac{2}{xy}+\frac{256x^{3}y^{11}}{2^{9}x^{3}y^{11}-2^{8}x^{3}y^{11}}\div\frac{xy^{2}}{2}

(1) 割り算を逆数にして約分すればOKです。

 \displaystyle \frac{32ab}{c}\div\frac{20a^{2}c}{b^{3}}\\=\frac{32ab}{c}\div\frac{b^{3}}{20a^{2}c}\\=\frac{32ab\times b^{3}}{c\times 20a^{2}c}\\=\frac{32ab^{4}}{20a^{2}c^{2}}\\=\frac{8b^{4}}{5ac^{2}}

(2) ぱっと見た感じ難しそうですが、手順通りやれば解けます。

まずは、割り算を逆数へ変換します。

 \displaystyle \frac{2}{xy}+\frac{256x^{3}y^{11}}{2^{9}x^{3}y^{11}-2^{8}x^{3}y^{11}}\div\frac{xy^{2}}{2}

 \displaystyle =\frac{2}{xy}+\frac{256x^{3}y^{11}}{2^{9}x^{3}y^{11}-2^{8}x^{3}y^{11}}\times\frac{2}{xy^{2}}

次に、分母を以下のように計算しておきます。

 \displaystyle 2^{9}x^{3}y^{11}-2^{8}x^{3}y^{11}=2^{8}x^{3}y^{11}(2-1)=2^{8}x^{3}y^{11}

ここでは分配法則を使いました。以上のことから

 \displaystyle \frac{2}{xy}+\frac{256x^{3}y^{11}}{2^{9}x^{3}y^{11}-2^{8}x^{3}y^{11}}\div\frac{xy^{2}}{2}

 \displaystyle =\frac{2}{xy}+\frac{256x^{3}y^{11}}{2^{8}x^{3}y^{11}}\times\frac{2}{xy^{2}}

 \displaystyle =\frac{2}{xy}+\frac{256x^{3}y^{11}\times 2}{2^{8}x^{3}y^{11}\times xy^{2}}

が得られます。ここで約分すると

 \displaystyle =\frac{2}{xy}+\frac{256\times 2}{256xy^{2}}

 \displaystyle =\frac{2}{xy}+\frac{2}{xy^{2}}

となり

 \displaystyle =\frac{2y}{xy^{2}}+\frac{2}{xy^{2}}

 \displaystyle =\frac{2y+2}{xy^{2}}

が得られます。

著者:安井 真人(やすい まさと)