平方根

オウム

 二乗したら2になるような数は存在します。しかし、二乗したら2になる数を書きだそうとすると1.4142…と無限に続きます。ここではこの不思議な数である平方根について解説します。

平方根とは

 二乗したらaとなる数をaの平方根といいます。例えば、4の平方根は2となります。なぜなら、2は二乗したら4になるからです。そして、-2も4の平方根になります。というのも二乗したら4になるからです。よって、4の平方根は\pm 2となります。二乗したら必ず0以上の数になるので

負の平方根はありません。

また、

ゼロの平方根はゼロだけです。

最後に平方根の記号について説明します。

平方根の表記

a\geq 0とするとき、aの平方根を\pm\sqrt{a}とかく。\sqrt{\ }を「るーと」と呼ぶ。

例えば、5の平方根は\pm\sqrt{5}となります。

主要な平方根

以下の平方根は覚えておくと何かと便利です(必ずしも覚える必要はありませんが)。

  1. \sqrt{2}=1.41421356\cdots(一夜一夜に一見頃,ひとよひとよにひとみごろ)
  2. \sqrt{3}=1.7320508\cdots(人並みにおごれや,ひとなみにおごれや)
  3. \sqrt{5}=2.4360879\cdots(富士山麓オーム鳴く,ふじさんろくオームなく)

二乗してみればそれぞれ2,3,5に近い値になります。

平方根の比較

 \sqrt{3}2\sqrt{2}のように平方根を比較する際は二乗して比べます。これらを二乗すると

 \left(\sqrt{3}\right)^{2}=3\\ \left(2\sqrt{2}\right)^{2}=2^{2}\left(\sqrt{2}\right)^{2}=4\times 2=8

なので

 \sqrt{3}<2\sqrt{2}

となります。

公式

いくつか平方根に関する公式を紹介します。

平方根の公式1

a>0,b>0のとき、a\sqrt{b}=\sqrt{a^{2}b}

この公式を使うと

 \sqrt{8}=\sqrt{2^{2}\times2}=2\sqrt{2}

となります。

二乗すればすぐに証明できます。

(左辺の二乗)=\left( a\sqrt{b}\right)^{2}=a^{2}\left(\sqrt{b}\right)^{2}=a^{2}b

(右辺の二乗)=\left(\sqrt{a^{2}b}\right)^{2}=a^{2}b

なので

 \left( a\sqrt{b}\right)^{2}=\left(\sqrt{a^{2}b}\right)^{2}

となります。また、a>0,b>0なので

 a\sqrt{b}=\sqrt{a^{2}b}

が成り立ちます。

平方根の公式2

a>0,b>0のとき、

\displaystyle\sqrt{a}\times\sqrt{b}=\sqrt{ab}\\ \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}=\sqrt{\frac{a}{b}}

例えば

 \displaystyle\sqrt{2}\times\sqrt{3}=\sqrt{2\times 3}=\sqrt{6}\\ \frac{\sqrt{8}}{\sqrt{2}}=\sqrt{\frac{8}{2}}=\sqrt{4}=2

となります。

これも二乗すれば証明できます。

(左辺の二乗)=\left(\sqrt{a}\times \sqrt{b}\right)^{2}=\left(\sqrt{a}\right)^{2}\times\left(\sqrt{b}\right)^{2}=ab

(右辺の二乗)=\left(\sqrt{ab}\right)^{2}=ab

なので

 \left(\sqrt{a}\times \sqrt{b}\right)^{2}=\left(\sqrt{ab}\right)^{2}

となります。a>0,b>0なので

 \sqrt{a}\times\sqrt{b}=\sqrt{ab}

が成り立ちます。

 \displaystyle\frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}=\sqrt{\frac{a}{b}}

も同様にして証明できます。

次の計算をせよ。

(1)\sqrt{5}+\sqrt{20}

(2)\displaystyle\sqrt{10}-\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{5}}

(3)\sqrt{12}\times \sqrt{3}\div \sqrt{2}

(1)

 \sqrt{5}+\sqrt{20}\\=\sqrt{5}+\sqrt{4\times 5}\\=\sqrt{5}+\sqrt{4}\times\sqrt{5}\\=\sqrt{5}+2\sqrt{5}\\=3\sqrt{5}

(2)

 \displaystyle \sqrt{10}-\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{5}}\\=\frac{\sqrt{5}\times\sqrt{10}}{\sqrt{5}}-\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{5}}\\=\frac{\sqrt{5}\times\sqrt{5}\times\sqrt{2}}{\sqrt{5}}-\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{5}}\\=\frac{5\sqrt{2}}{\sqrt{5}}-\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{5}}\\=\frac{4\sqrt{2}}{\sqrt{5}}\\=\frac{4\sqrt{2}\times\sqrt{5}}{\sqrt{5}\times\sqrt{5}}\\=\frac{4\sqrt{10}}{5}

分母に平方根を残さないのがならわしです。これを分母の有理化といいます。

(3)

 \displaystyle \sqrt{12}\times \sqrt{3}\div \sqrt{2}\\=\sqrt{\frac{12\times 3}{2}}\\=\sqrt{3\times 3\times 2}\\=3\sqrt{2}

著者:安井 真人(やすい まさと)