平均値の定理の拡張

平均値の定理

平均値の定理を拡張した以下の定理を証明します。

 

定理21. 平均値の定理の拡張

区間\left[a,b\right]においてf(x),g(x)は連続で、(a,b)で微分可能とする。すると

 \displaystyle \frac{f(a)-f(b)}{g(a)-g(b)}=\frac{f^{\prime}(\xi)}{g^{\prime}(\xi)},a<\xi<b

となる\xiが存在する。ただし

(1) g(a)\neq g(b),

(2)f^{\prime}(x),g^{\prime}(x)は区間内で同時に0にならない

と仮定する。

 

解説

この定理は次のように考えるとロルの定理と同じだということがわかります。

まず独立変数t,a\leq t\leq bによる

 (g(t),f(t))

という曲線を考えます。点A(g(a),f(a)),B(g(b),f(b))とします。

すると、線ABと傾きが同じになる点Pが存在することが右図よりわかると思います。

これより、この定理がロルの定理と根本的に同じであることが理解できます。

証明

 F(x)=(g(b)-g(a))f(x)-(f(b)-f(a))g(x)

とおきます。すると

 F(a)=(g(b)-g(a))f(a)-(f(b)-f(a))g(a)\\=f(a)g(b)-f(a)g(a)-f(b)g(a)+f(a)g(a)\\=f(a)g(b)-f(b)g(a),\\ \\F(b)=(g(b)-g(a))f(b)-(f(b)-f(a))g(b)\\=f(b)g(b)-f(b)g(a)-f(b)g(b)+f(a)g(b)\\=f(a)g(b)-f(b)g(a)

となるので

 F(a)=F(b)

が得られます。よってロルの定理より

 F^{\prime}(\xi)=0\\ \Leftrightarrow (g(b)-g(a))f^{\prime}(\xi)=(f(b)-f(a))g^{\prime}(\xi)

となるa<\xi<bが存在します。

もしg^{\prime}(\xi)=0ならば、仮定(1)よりg(b)-f(a)\neq 0だからf^{\prime}(\xi)=0となります。しかしこれは仮定(2)に反します。

よって、g^{\prime}(\xi)\neq 0となります。

ゆえに(g(b)-g(a))g^{\prime}(\xi)で割って

 \displaystyle \frac{f(b)-f(a)}{g(b)-g(a)}=\frac{f^{\prime}(\xi)}{g^{\prime}(\xi)}

が得られ証明終了です。

著者:安井 真人(やすい まさと)