平面をベクトルで表記する

平面をベクトルで表記する

前回、直線をベクトルで表記する方法を学びました。実は同様な考え方で平面をベクトルで表記することもできます。ここでは、ベクトルによる平面の表記方法について学びます。

平面のベクトル表記

3次元空間内にある平面をベクトルで表記する方法を考えましょう。まず、以下のような平面Sと平面S上の任意の点の位置ベクトル\textbf{\emph{x}}を用意します。

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また、平面Sに平行なベクトル\textbf{\emph{a}},\textbf{\emph{b}}と、平面S上のある位置ベクトルx_{0}を用意します。すると、ベクトル\textbf{\emph{x}}

 \textbf{\emph{x}}=\textbf{\emph{x}}_{0}+t\textbf{\emph{a}}+s\textbf{\emph{b}}

で表記することができます。ここで、s,tは実数で、\textbf{\emph{x}}に依存して定まります。

 \left(\begin{array}{c}x\\y\\z\end{array}\right)=\left(\begin{array}{c}0\\0\\1\end{array}\right)+s\left(\begin{array}{c}1\\2\\0\end{array}\right)+t\left(\begin{array}{c}-1\\0\\1\end{array}\right)

があらわす平面を方程式で表記せよ。

変数s,tを消去するだけです。まず、

 x=s-t\Leftrightarrow s=x+t

 y=2s,\\ z=1+t

に代入すると

 y=2x+2t,\\t=z-1

となります。あとは、tを消去すれば

 y=2x+2(z-1)=2x+2z-2\Leftrightarrow 2x-y+2z=2

が得られます。

法線ベクトル

平面に垂直になるようなベクトルを法線ベクトルといいます。この法線ベクトルの求め方を紹介します。まず、

 S:ax+by+cz=d

により記述される平面があったとします。この平面を平行移動して、原点を通るようにすると

 S^{\prime}:ax+by+cz=0

となります。さて、これらを

 \textbf{\emph{a}}=\left(\begin{array}{c}a\\b\\c\end{array}\right),\textbf{\emph{x}}=\left(\begin{array}{c}x\\y\\z\end{array}\right)

と内積を使って、式変形すると

 (\textbf{\emph{a}},\textbf{\emph{x}})=d,\\(\textbf{\emph{a}},\textbf{\emph{x}})=0

となります。これは平面S^{\prime}\textbf{\emph{a}}が垂直であることを意味しています。よって、平面S\textbf{\emph{a}}が垂直となります。

 x+2y-z=3

の法線ベクトルを求めよ。

 \textbf{\emph{a}}=\left(\begin{array}{c}1\\2\\-1\end{array}\right)

が法線ベクトルです。もちろんこれに定数倍したものも正解です。ただし、ゼロベクトルはだめですよ。

著者:安井 真人(やすい まさと)