外積の計算方法

外積

外積を知っていると物理を勉強する際に有利になります。とくに電磁気学では外積がよくでてくるので、ここできちんと身に着けておきましょう。とりあえず外積を計算できるようになることが大事なので、外積の計算方法を説明します。外積の計算では、3次元行列の行列式を知っておくと簡単にできますので、3次元行列の行列式をよく復習しておいてください。

外積の定義

はじめに外積の幾何学的な定義から説明します。

外積

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図のようにベクトル\vec{a},\vec{b}があるとき、外積

 \vec{c}=\vec{a}\times\vec{b}

1. 長さがベクトル\vec{a},\vec{b}の作る平行四辺形の面積とおなじ

2. 向きはベクトル\vec{a},\vec{b}のつくる平面に垂直で、右ねじの法則に従う(\vec{a},\vec{b}の順)

とする。

右ねじの法則は電磁気学でよく出てきたと思います。しかし、内積を習っていないと右ねじの法則を式で記述できないから、言葉で説明します。ですから、ここで外積を身につければ物理法則を式で記述できて計算も簡単にできるわけです。

外積の計算方法

では、外積の計算方法を解説します。もちろん、定義にしたがって計算してもいいのですが、ベクトル\vec{a},\vec{b}から外積を計算する公式があるのでそれを活用します。その公式は以下のようになります。

 \vec{a}\times\vec{b}=\left|\begin{array}{ccc}\vec{i}&\vec{j}&\vec{k}\\a_{1}&a_{2}&a_{3}\\b_{1}&b_{2}&b_{3}\end{array}\right|

ここで、

 \vec{i}=\left(\begin{array}{c}1\\0\\0\end{array}\right),\vec{j}=\left(\begin{array}{c}0\\1\\0\end{array}\right),\vec{k}=\left(\begin{array}{c}0\\0\\1\end{array}\right)

と単位ベクトルです。あとはこの行列式を計算すればいいのです。

 \vec{a}\times\vec{b}\\=\left|\begin{array}{ccc}\vec{i}&\vec{j}&\vec{k}\\a_{1}&a_{2}&a_{3}\\b_{1}&b_{2}&b_{3}\end{array}\right|\\=\left|\begin{array}{cc}a_{2}&a_{3}\\b_{2}&b_{3}\end{array}\right|\vec{i}-\left|\begin{array}{cc}a_{1}&a_{3}\\b_{1}&b_{3}\end{array}\right|\vec{j}+\left|\begin{array}{cc}a_{1}&a_{2}\\b_{1}&b_{2}\end{array}\right|\vec{k}\\=(a_{2}b_{3}-a_{3}b_{2})\vec{i}-(a_{1}b_{3}-a_{3}b_{1})\vec{j}+(a_{1}b_{2}-a_{2}b_{1})\vec{k}\\=\left(\begin{array}{c}a_{2}b_{3}-a_{3}b_{2}\\a_{3}b_{1}-a_{1}b_{3}\\a_{1}b_{2}-a_{2}b_{1}\end{array}\right)

が得られます。行列式の形は覚えやすいのが利点です。行列式の計算さえできればすぐに外積を計算できますね。本当にこの式で正しいのか疑問に思われる場合は、定義にしたがって計算してみてください。いい練習問題だと思います。

次の外積を計算せよ。

 \left(\begin{array}{c}1\\2\\0\end{array}\right)\times\left(\begin{array}{c}0\\1\\-1\end{array}\right)

 \left(\begin{array}{c}1\\2\\0\end{array}\right)\times\left(\begin{array}{c}0\\1\\-1\end{array}\right)\\=\left|\begin{array}{ccc}\vec{i}&\vec{j}&\vec{k}\\1&2&0\\0&1&-1\end{array}\right|\\=-2\vec{i}+\vec{j}+\vec{k}\\=\left(\begin{array}{c}-2\\1\\1\end{array}\right)

著者:安井 真人(やすい まさと)