線形従属と線形独立

線形従属と結合

2次元平面を表現する際、座標という概念を使っていました。

例えば、

 (2,3)

といった感じですね。

これをベクトル

 \mathbf{e_{1}}=\left(\begin{array}{c}1\\0\end{array}\right),\mathbf{e_{2}}=\left(\begin{array}{c}0\\1\end{array}\right)

で書けば

 (2,3)=2\mathbf{e_{1}}+3\mathbf{e_{2}}

となります。

これは、ベクトル\mathbf{e_{1}},\mathbf{e_{2}}だけで2次元平面全体を

 a\mathbf{e_{1}}+b\mathbf{e_{2}}

と書き表すことができます。

座標の概念をベクトル空間へ導入するのがねらいです。

ベクトルの選び方が大事

適当にベクトルを2つ選べば2次元平面全体を表現できるのでしょうか?

そうではありません。例えば、

 \left(\begin{array}{c}1\\0\end{array}\right),\left(\begin{array}{c}2\\0\end{array}\right)

なら2次元平面全体を表現できません。

要するに、平行なベクトルを選んではいけないということです。

つまり、ベクトル\mathbf{x_{1}},\mathbf{x_{2}}に対して

 \mathbf{x_{1}}=a\mathbf{x_{2}}

が成り立つようなaがある場合はだめということです。

このことは

 a\mathbf{x_{1}}+b\mathbf{x_{2}}=\mathbf{0}

a=b=0以外で、この式が成り立つa,bが存在してはだめと言い換えることができます。

用語の説明

最後に用語を説明して終わります。

線形結合と従属

 a\mathbf{x_{1}}+b\mathbf{x_{2}}

をベクトル\mathbf{x_{1}},\mathbf{x_{2}}線形結合という。

そして、

 a\mathbf{x_{1}}+b\mathbf{x_{2}}=\mathbf{0}

a=b=0以外で成り立つa,bが存在するとき,\mathbf{x_{1}},\mathbf{x_{2}}線形従属であるという。

線形従属でない場合、\mathbf{x_{1}},\mathbf{x_{2}}線形独立であるという。

よって、線形独立なベクトルを選べば2次元平面を表すことができるということです。

著者:安井 真人(やすい まさと)