まれな現象はポアソン分布

交通事故は連日のように起きています。

そこで興味!?がでてくるのは

一日に起こる交通事故の件数はどのような分布になるか?

ということです。知っているからといって、たいして役に立ちませんが、調べてみましょう。

 

まず、n人のひとがいるとします。

そして、それぞれの人が交通事故に一日にあう確率をpとします。すると、彼らは一日当たりおこす交通事故の件数がkになる確率は、二項分布

 _{n}C_{k}p^{k}(n-k)^{n-k}

になります。というのも、確率pで表がでるコインをn回投げて表が出る回数と同じだからです。

 

以上のことから、交通事故の分布は二項分布になりそうです。そして、平均は

 \mu=np

分散は

 \sigma=np(1-p)

となります。

 

ポアソン分布を二項分布から導く

交通事故が起こる確率pはとても引くと考えることができます。

そこで、p\rightarrow 0とします。

しかし、この極限を考えると

 \mu=np\rightarrow 0

となってしまいます。そこで、

 \mu=const

となるように、nも連動して増加するとします。すると

 \displaystyle B(n,p)=\frac{n!}{k!(n-k)!}p^{n}(1-p)^{n-k}\\=\frac{n(n-1)\dots(n-k+1)}{k!}p^{k}(1-p)^{n-k}\\=\frac{(np)^{k}}{k!}\left(1-\frac{1}{n}\right)\left(1-\frac{2}{n}\right)\cdots\left(1-\frac{k-1}{n}\right)\left(1-\frac{np}{n}\right)^{n(1-k/n)}

であり、

 \displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}\left(1-\frac{\mu}{n}\right)=e^{-\mu}

を使えば

 \displaystyle p(k)=\lim_{n\rightarrow\infty}B(n,p)=\frac{\mu^{k}}{k!}e^{-\mu}

が得られます。これをポアソン分布といいます。

 

試しに、ポアソン分布をいくつかプロットしてみました。ここでは、平均値を0.1,1,10としました。

ポアソン分布

見てみると、

  1. 平均値が高いと右にシフトしなだらかになる
  2. 平均値が低いと急激に下がる

ということがわかりますね。

このことから、一日に事故が平均100件くらい起きるなら、100前後で推移することがわかります。

また、一日に事故が平均0.1件くらいなら、一日に0,1件でたまに2件事故が起こることになります。

ポアソン分布の平均値と分散

ポアソン分布の平均値と分散を計算します。

といっても、導出の過程でわかるように平均値は\muです。

そして、分散は二項分布で

 np(1-p)=\mu(1-p)

で、p\rightarrow0なので

 \mu

がポアソン分布の分散となります。

 

以上のことから、一日当たりの事故が多いとばらつきも大きくなります。

よって、なにかを予言するときは、よく起こるできごとの回数ではなく、まず起きないことを起きないと予言したほうがあたります。

例えば、宝くじを10枚買ったが、一等はあたらないでしょうといった感じの予言は当たりやすいです。

著者:安井 真人(やすい まさと)