細胞の構成要素
カテゴリ:細胞と分子

細胞は複雑ですが、部分部分をみてみると単なる物質の集合にすぎません。では、その物質の構成要素はどうなっているのかが気になるところです。そこで、細胞の構成物質がどのようになっているかを学びます。
生体の構成元素
物質は原子により構成されます。では、生体の構成原子の割合はどのようになっているでしょうか。以下にヒトの構成元素の重量割合を示します。
元素名 | 割合(重量%) |
---|---|
O | 66.1 |
C | 16.9 |
H | 9.5 |
N | 4.5 |
その他 | 3 |
見てわかるように大半が酸素(O)、炭素(C)、水素(H)、窒素(N)であることがわかります。では、なぜO、C、H、Nが多いのでしょうか。それを知るために構成物質をみていきます。
生体の化学組成
まずヒトの構成物質を見ると以下のようになっています。
大半が水(H2O)です。このことから、OやHの割合が多くなることがわかります。次に多いのがタンパク質です。タンパク質は細胞へ機能を与えるのに使用される物質で、C、O、Nなどの元素から構成されます。このことから、O、C、Nの割合が多くなることがわかります。3番目に多いのが脂質です。ようするに油ですね。この脂質は細胞膜に使用されているので、量が多くなっています。
では続いて、植物の例としてトウモロコシの構成をみてみます。すると以下のようになります。
植物の場合、水の次に炭水化物が多いです。これはデンプンとしてエネルギーを蓄えているためです。植物は動物と違い動けないので、ある程度備えが必要なのです。
最後に
以上のことから、水、タンパク質、脂質が生体において重要であることがわかりました。次回からはこれら3つの構成物質の性質について学んでいきます。
著者:安井 真人(やすい まさと)
@yasui_masatoさんをフォロー