三角関数の微分
カテゴリ:微分積分

三角関数sin,cos,tanも微分することができます。ここでは、三角関数の微分がどのようになるかを計算します。そして、三角関数の微分公式を導きます。
三角関数の微分
では、の微分を考えます。
三角関数を微分する前に
の微分を行うために、以下の公式を証明します。
三角関数の極限
【正から近づける】
まず、下のような図形を考えます。
この図より、面積について
扇形
が成り立つことがわかります。よって
,
となります。なので、両辺を
を割ると
となります。これに極限をとれば
となることがわかります。
【負から近づける】
さきほどはから近づけましたが、次に
から近づけてみます。そこで
とおくと
となり、負から近づけても成り立つことがわかります。以上で証明は終了です。
sin(サイン)を微分する
では次に三角関数の微分をします。
←加法定理
,
ここで、
←公式
←
より
となります。
cos(コサイン)を微分する
次にの微分を考えます。
ここで、合成関数の微分の公式と
を使いました。
tan(タンジェント)を微分する
最後にに関しては
と計算できます。ここで、商の微分公式を使いました。
まとめ
以上まとめると以下の公式となります。
三角関数の微分
【三角関数の公式の覚え方】
三角関数は下のような図を使うと覚えやすいです。
微分の場合は、時計回りで変換して、積分の場合は反時計周りで変換します。例えば、
を微分する場合は時計回りに回って
となります。の微分に関しては、証明であった方法で計算できるようにしておけばいいでしょう。
著者:安井 真人(やすい まさと)
@yasui_masatoさんをフォロー