複素数平面
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複素数は実数が2つの組み合わせなので、2次元ベクトルと考えることができます。そのため、複素数は平面で表現することができます。これが複素数平面です。ここでは、複素数を平面で表す方法である複素数平面を学習します。
複素数平面とは
では、複素数平面を定義します。
複素数平面
複素数を座標
で表すとき、この平面を複素数平面と呼ぶ。
複素数の実数倍
複素数の実数倍は、方向は同じで長さだけかわります。例えば、
の2倍なら
となります。を複素数平面でプロットすると
となります。確かに長さが2倍になっています。ちなみに上記の図のように負の数でかけた場合()は方向が180°かわります。
複素数の加法と減法
加法と減法は2次元ベクトルとまったく同じです。例えば、
の足し算
は平方四辺形の対角線
になります。
共役な複素数
の共役な複素数は
です。複素数平面で表すと
となり、x軸に対して対称になります。
複素数の絶対値
ベクトルの長さと同じように複素数の長さも複素数平面上の長さにします。よって、の絶対値は
となります。共役な複素数で書くと
となります。実際に計算すると
が得られます。複素数の絶対値では以下の公式が成り立ちます。
複素数の絶対値
(1)
まず、なら
が得られます。
逆になら、
となります。なぜなら、もし
なら、
もしくは
なので
となりに矛盾するからです。
(2)
とすれば、
1)
2)
3)
なので、となります。
(3)
とすれば、
となります。
(4)
とすれば
となるので
が得られます。
(5)
とすれば
より
となります。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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