複素数
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実数は二乗するとかならずゼロより大きい数になります。では、二乗したら負になる数はあるでしょうか?じつは二乗したら負になる数は定義できます。そのため、実数を拡張して二乗したら負になる数も含めることができます。この拡張した数を複素数と呼びます。ここでは、複素数の定義と複素数の相等について学びます。
虚数単位とは
二乗して負になる数について考察します。まず、次の方程式を考えてみましょう。
この方程式はとすぐに解けると思います。では
はどうでしょうか?二乗して1になるような実数はないので解はないと考えるべきですね。しかし、仮に二乗したら-1になる数があったとして以下のように定義します。
虚数単位
を満たす数をとし虚数単位と呼ぶ。
この虚数単位より、
の解は
となります。
複素数とは
では、いよいよ複素数について定義します。
複素数
複素数とは実数を使って
のかたちで書くことができる数の集合である。を実部(じつぶ)、
を虚部(きょぶ)と呼ぶ。また、
のとき複素数
を虚数(きょすう)と呼び、
を純虚数(じゅんきょすう)と呼ぶ。
複素数の例としては
があります。そして、が純虚数となります。
複素数が等しいとは
実数に等しいという概念があるように、複素数にも等しいが存在ます。例えば、
ですし、
となります。等しいことの定義は以下のようになります。
複素数の相等
2つの複素数
,
が等しいことを
と定義する。
複素数の集合は
によりあらわします。これはComplex numberの頭文字をとったものです。
- 二乗して-1になる数が虚数単位である
- 虚数単位iと実数a,bにより作られるa+ibの集合が複素数
著者:安井 真人(やすい まさと)
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