部分集合
カテゴリ:集合と論理

前回、集合と集合の記述方法についておはなししました。
今回はある集合のなかの集合である部分集合について解説します。
そして、集合が等しいことの定義についても解説します。
部分集合とは
学校の生徒という集合があるとします。
そして、この集合にはさらに、男子と女子という集合があります。
このように集合の中に、集合があるというケースは多くあります。
このような集合を部分集合といい以下のように定義します。
部分集合
集合があり
がすべてのの要素に対して成り立つとき、
を
の部分集合といい
とかく。
いま集合が
の二つあるとします。集合の要素はすべて
の要素になっています。
よって、となります。
記号「」をどちらの向きにかけばいいか覚えにくいかと思います。
そのような場合は「<」を思い浮かべてください。
「開いている方の集合が大きい」と連想するのです。
そうすれば、「」をどちらの向きにすればいいかすぐにわかりますよ。
集合が等しいとは
では続いて2つの集合が等しいことの定義をします。
基本的には簡単で要素がすべて同じなら集合は等しいといえます。
ただ、その定義を部分集合により、以下のように定義します。
等しい集合
集合に対して
が同時に成り立つ場合、集合は等しいといい
と記す。成り立たない場合は、集合は等しくないといい
と表す。
上記の定義の仕方は、数でいう以下の定理
「」
と同じ考え方です。
以下の集合が等しくないことを証明せよ
この場合、
は成り立ちます。なぜなら、すべてのの要素に対し
だからです。
一方、
は成り立ちません。なぜなら、は
の要素4,5を含まないからです。
よって、
となります。
集合に対して、
- 部分集合:「
」
- 等しい:「
」
となる。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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