ベクトルの足し算と引き算
カテゴリ:ベクトル

ベクトルも数なので足し算と引き算が存在します。
ここでは、ベクトルの足し算の定義、ゼロベクトル、引き算について解説します。
足し算
ではベクトルの足し算を以下のように定義します。
ベクトルの和
図のように二つのベクトル
があったとする。このとき、これらのベクトルの和を
のようにの終点と
の始点をつなげたベクトルとして定義する。
ただ、矢印をつなげていくだけなので簡単ですね。
引き算
実数における引き算は
のように負の数を足すと考えれば足し算と同じでした。
そこでベクトルでも負の数を導入することで、引き算を定義します。
ゼロベクトル
まず、実数の負の数の性質として
という性質がありました。ここで、ゼロが出てきます。
そこで、ベクトルにおけるゼロを以下のように定義します。
ゼロベクトル
大きさが0のベクトルをゼロベクトルとする。つまり
とする。
負のベクトル
あとは実数の性質のように負のベクトルを定義します。
負のベクトル
負のベクトルを
となるとして定義する。また、上記の式を
と省略してかくことがある。
上記のような負のベクトルは何かと考えてみます。すると
であれば
が成り立つことがわかります。
よって、
負のベクトル
がなり立ちます。
つまり、負のベクトルとは方向を180°変えたベクトルであることがわかります。
- ベクトルの足し算は始点と終点をつなげるだけ
- ゼロベクトルは大きさがないベクトル
- 負のベクトルとは向きが逆のベクトル
著者:安井 真人(やすい まさと)
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