不等式
カテゴリ:方程式

これまで、等号「=」を含む式である1次方程式の解き方を解説してきました。次に不等号「>、<、≧、≦」を含む式である不等式の解き方を紹介します。
不等式の性質
1次方程式では、両辺に同じ数を足したりかけたりしてときました。これと同様にして、不等式も同じ式を足したりかけたりすれば解けそうです。そこで、両辺に数を足したりかけたりしたらどうなるかを調べます。
足したらどうなるか
いま、
という不等式があったとします。この不等式の両辺に「1」を足すと
となり成り立ちそうです。また、両辺に「-1」を足すと
となりこちらも成り立ちそうです。以上のことから、不等式と実数
に対して
としていいということがわかります。不等式の両辺に実数を足したり引いたりしてもいい
かけたらどうなるか
では、の両辺に2をかけたらどうなるでしょうか?
となるので大丈夫そうです。では、「-2」をかけてみましょう。すると
となります。「-2>-4」なので、この操作は誤りだということになります。また、「0」をかけると
となり誤りです。以上のことから、
- 正の数を両辺にかけていい
- 負の数をかける場合は、符号の向きを変える
- 0の数はかけてはいけない
ということになります。
不等式を解く
では、以下の不等式を解いてみましょう。
(1)
(2)
(1)
一次方程式と同じように左辺に、右辺に定数を移行します。
←両辺に
をたす
←両辺に
をたす
←両辺に
をかける
(2)
同様にして、解いていきます。
←両辺から
をひく
←両辺から
をひく
←両辺に
をかける
不等式の計算も基本的には1次方程式と同じで、負の数をかける際は符号の向きを変える点だけがちがうので、その点だけを注意しましょう。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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