数列の極限の公式2
カテゴリ:微積分

数列の極限に関する公式を導きます。まず、数列の極限の定義
「任意のに対して、ある自然数
が
なら、
となるように取れる。このとき
は
に収束するという。」
をしっかり押さえておきましょう。
収束数列は有界
なら、
となる定数
があり、
となる
定理を理解するために例を挙げます。例えば、は0に収束します。そして、
としてやれば、全ての
に対して
となります。当然、極限値も
となります。
ある正の実数をとると、
なので、
のとき、
・・・(1)
となるが存在します。式(1)を変形すると
・・・(2)
となります。そこで、
のどれよりも大きい数をとすれば、すべての
に対して
となります。これで定理の前半部分の証明が完了です。
次に、定理の後半部分を背理法で証明します。
とします。
もし、
だとすると、
となる
を取れます(例えば,
。
すると
が任意のに対して成り立つことになります。これは
に矛盾します。よって、
がいえます。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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