ロル(Rolle)の定理
カテゴリ:微積分
導関数の性質であるロルの定理を証明します。
定理19. ロルの定理
は区間
で連続、
で微分可能とする。そして、
ならば、区間
のある点において
となる。
解説
この定理はただ単に
「高さが同じ二つの地点をなめらかにつなげば、必ずどこかに水平な部分がある」
と言っているだけです。
証明
の場合を考えます。もし0でない値
なら
として考えれば同じことです。
が全ての区間について成り立つなら、つねに傾きは0なので定理はなりたちます。
もし、が正の値をとるなら、区間
における
の最大値は正の値をとります。
連続な関数は閉区間で最大値を持つので(定理13)、それを
とします。
とおくと、は最大値なので
となります。そして
ならば
となり、
ならば
となり、
なのでが得られます。
もしもが負の値のみをとるなら、最小値を考えればいいです。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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