凸関数
カテゴリ:微積分

関数のグラフ上で、任意の二点
の間で、グラフが弦
の下側にあるとき、
関数は下向きの凸関数といいます。
ようするに以下のような関数です。
このことを式で書くと
となります。これは
ともかけます。また、先ほど見せたグラフの傾きを比べると
とかくこともできます。
二階の導関数と凸関数には以下の定理が成り立ちます。
定理25. 凸関数と二階の導関数
が存在する場合、
区間内で常には凸関数である。
証明
1) の証明
いま区間内で任意にをとります。
すると平均値の定理より
,
となるが存在します。
が区間内でつねに成り立つのでは増加関数となります。よって
が成り立ちます。ゆえに
となり、が凸関数であることがわかります。
2)の証明
任意にをとると
が凸関数であることから
が成り立ちます。ここでとすると
が成り立ち、とすると
となります。これらより
が得られます。よっては区間内で単調に増加します。よって
が成り立ちます。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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