一次方程式系の行列表示
カテゴリ:線形代数

一次方程式系を行列の知識を使って解くことを考えます。行列を使うことで、1次方程式の体系を線形代数で整理することができます。ここでは一次方程式を行列で表示する方法を紹介します。
1次方程式系の行列表示
さっそくですが、いくつか1次方程式を行列で表示し、解説していきます。習うより慣れろです。
まず、連立方程式
を行列表示する方法を例に解説します。この1次方程式を行列で
と記述します。ただ係数だけを書いた形になります。
そして、3変数の一次方程式
の場合は
となります。こちらもただ係数を並べて書いただけです。
一次方程式の操作を行列で見ると
続いて1次方程式を操作すると、行列表示でどのようなことが起こるのかについて考えていきます。
行の入れ替え
では、一次方程式の操作を行列で見ていきます。まずは行れの入れ替えについてです。
と方程式を並び替えてみます。この操作を行列でみると
となります。ただ行(Row)が入れ替わるだけです。この行の入れ替え操作を
とかくことにします。
行で演算する
次のような操作をしてみましょう。
この操作は2行目に1行目を足しています。これを行列で見ると
となります。この操作を
とかきます。
行に実数をかける
最後の操作です。
第一行を二倍しています。これを行列で書くと
となり、この操作を
とかきます。
まとめ
一次方程式を解く際の操作は
で表せるということができます。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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