逆行列の計算方法
カテゴリ:線形代数

逆行列の計算法について解説します。
ここではガウスの消去法のようにして逆行列を計算します。
逆行列を計算する
まず、試しに
の逆行列を計算します。はじめに行列と単位行列を並べます。つまり
とします。あとは、これをガウスの消去法のようにしてを単位行列に変換していきます。
そして、はじめ単位行列だったものが逆行列になります。つまり
が得られます。
なぜ上記の方法で逆行列が求まるか
ではどうしてこうなるかを簡単に説明します。
まず、行を入れ替えたりする操作は行列を掛ける操作と同じです。
よって、先程行った操作は
といった具合にかけるわけです。ここでの積をまとめて
とかけば
となります。さて、ここで前に行った操作はを単位行列にする操作でした。よって
になります。これは逆行列の定義なので
となります。よって
となるわけです。
この計算は逆行列を計算する際によく使うのでマスターしておきましょう。
著者:安井 真人(やすい まさと)
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